生でも、煮ても、焼いても、揚げてもどんな料理方法でも美味しくいただけるなす。
あなたはどんな食べ方が好きですか?
どんな料理にしても美味しいなすなのですが、あく(灰汁)がある野菜としも知られています。
野菜のあく抜きとは本当に必要なんでしょうか?
また、どんな時にあく抜きを行った方がいいのでしょうか?
今日はなすのあく抜きについて調べてみました。
目次
あく(灰汁)って何?
あくがあると味にえぐみが出ると言いますが、実は、多くの野菜は、昆虫や害虫から身を守るためにあくを持っています。
実は、自然の原理なんですね。
なすのあくは、クロロゲン酸といわれるポリフェノールの一種です。
なすを切ってそのまま置いておくと褐色に変色してしまいますよね。
これは、なすの切り口が空気に触れることにより、このポリフェノールが酸化して色が変わるのです。
なすに含まれるこのポリフェノールですが、実は抗酸化作用があって、本来は体には良いものなのです。
抗酸化作用のものを食べると、美肌効果、老化防止、動脈硬化やがんの予防にもなると言われています。
そんなに体にいいものなら、あく抜きせずに食べてしまいたくなりますよね。
では、なぜ、あく抜きをしなければならないのか次で見ていきたいと思います。
なぜあくを抜く必要があるの?
なすのあくのように、体によい成分であってもなぜ取り除く必要があるのでしょうか?
あくは野菜が作り出す自然の物質ですが、調理するに当たっては、あくの成分が、苦味、えぐみ、渋みを出してしまいます。
野菜のあくによって、せっかく作った料理の味が変わってしまうということなんです。
また、あくは、調理中に野菜から溶け出して、料理の味を変えてしまうだけでなく、色を変えてしまうこともあります。
せっかく作った料理の色が悪いと味が良くてもがっかりですよね。
場合によっては、野菜のあくの中には、消化吸収を損ねてしまうようなものもあるようです。
ですので、なすの場合も、渋み、えぐみなどを感じたくない場合か、料理の仕上がりになすの色をきれいに見せたいときにはあく抜きが必要になります。
ですので、焼きなすのようになすを丸のまま焼く場合などは、あく抜きは必要ありません。
なすのあく抜きは?意外に簡単なあく抜き方法
では、なすのあくの抜き方はどのようにすればいいのでしょうか?
主ななすのあく抜き方法を3点ほど紹介します。
あく抜きするというと何か難しいことをするようですが、どれもだれでもとても簡単に出来ますよ。
なすを水にさらしてあく抜きする方法
なすを切って、5分程度水にさらします。
切り口の変色もこれで防げます。
あまり長くつけてしまいますと、せっかくのなすの風味が抜けてしまいますので注意しましょう。
水にさらすだけならとても簡単ですし、手間も取りませんから、一番簡単なあく抜き方法としておすすめします。
なすを塩水であく抜きする方法
なすを切ってから、少量の塩を溶かした水に5分程つけるあく抜きの方法もあります。
塩を使ったあく抜き方法の場合、なすを調理すると油の吸収を抑えることが出来ます。
油を使った料理で使うときに是非おすすめしたい方法です。
イタリア式(?!)、なすを塩であく抜きする。
水であくを抜く方法とは別に、イタリアンのシェフがなすのあく抜きをするときは、塩を直接切ったなすに加え、5分程度おき、茶色の水が出るので、その水をふき取ってから、調理に使います。
このイタリア式のあく抜き方法は、塩を振るだけなので簡単ですよね。
しかも、あくが取れるだけでなく、なすの火の通りを良くしたり、パスタのソースにする場合などは、水分の吸収を促してくれます。
なすのあく抜きは、あくそのものを取り除くためだけでなく、その後の調理をしやすいように助ける方法もあるんですね。
料理に合わせてあく抜きの方法を変えて、よりおいしい料理を作りましょう。
なすにあくが多い時期と少ない時期がある?
なすのあく抜きについてお伝えしてきましたが、なすにも時期によって、あくが多い時期と、少ない時期があります。
これは、ぜひ知っておきたいですよね?
まず、6月ごろに出回るなすですが、この時期のなすは、苦味も少なく、あくも少なく、苦味もあまり感じません。
逆に注意しなければならないのが、8月から9月にかけて売られているなすです。
この時期でまわっているなすは、あくが強く、苦味を感じるものが多くなります。
最近は、品種改良され、以前に比べるとあくがそれほど強くないなすになっていると言われていますが、
せっかく調理した料理が、なすのあくによって、えぐみや苦味、また、色が変わってしまったら台無しですよね。
あくが強い8月から9月にかけては、調理前にしっかりあく抜きをすることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
あく抜きすることによって、なすをより美味しく、料理がきれいに仕上がるということです。
また、調理方法によってあく抜きの方法を変えると、更に美味しいなすの料理が作れますよ。
なすも時期によってあくが強くなりますので、ご注意を!