ほうれん草は、おひたしや炒め物など、さまざまな料理に使える万能な野菜です。
しかし、スーパーでも価格が高騰しやすい野菜なので、なかなか頻繁に食卓に並べることはできないですよね。
そんなイメージから、栽培が難しいのではないかと思いがちですが、実は初心者でもポイントをおさえれば簡単に栽培できる野菜です。
目次
ほうれん草の栽培方法
ほうれん草は、寒冷な気候を好む野菜なので、多少日当たりの悪いところでも育ちますし、ベランダでのプランター栽培が可能です。
ほうれん草の種まきの時期
ほうれん草の種まきは、春植えの場合2月下旬~4月、秋冬植えは9月~10月といった涼しい季節に行います。
春植えの収穫時期は5~6月、秋植えの収穫時期は11~12月になります。
ほうれん草は種まきから収穫までは1~2ヶ月ほどです。
時期をずらして種まきをして、収穫の時期をずらせば少量ずつ収穫でき、長く楽しめます。
栽培で注意するポイント
ほうれん草は低温の環境にも強い野菜なので、0℃以下でも生育できます。
しかし、生育は悪くなるので、適温の15~20℃を保ちましょう。
また、高温には弱く、25℃以上になると発芽率が下がってしまいます。
土づくりのポイント
土は、市販のほうれん草用の、培養土を使うと良いですが、自分で配合して土を作る場合は、赤玉土6.5、腐葉土2.5、バーミキュライト1の割合で配合した土を使います。
ほうれん草は酸性には弱い野菜ですので、苦土石灰などで中和することが必要です。
土10ℓに対して10~20gの石灰を混ぜ合わせます。
化成肥料も同じく土10ℓに対して10~20gです。
植え付けの3週間前までに、土作りを済ませ、1週間前までには元肥を施します。
プランター栽培をする際のポイントとしては、ウォータースペースを2cmほど作っておくと良いです。
ウォータースペースはプランターの淵から数センチ土を低くしておくことで、一時的に水を貯めるスペースを作ることを指します。
これを施すことにより、用土の流失や、プランターの汚れを防ぐことができます。
種から育てるポイントと種選び
ほうれん草の種は、一晩水に浸けておくことで、発芽率が良くなります。
市販の種の種類には、発芽率を良くする処理をしてあるプライマー種子というものもあるので、そういったものを選ぶことも上手に育てるコツです。
ほうれん草の種は、ホームセンターで簡単に手に入れることができますし、近くに売られていない場合は、ネット通販などでも購入が可能です。
水やりと日当たり
日が長くなると塔立ちしてしまうので、街灯や、部屋の明かりに注意しましょう。
ほうれん草は乾燥に弱い野菜です。
晴天の日は必ず水やりをして、10日に1度程度の頻度で、液肥をあげると生育が良くなります。
ただし、水のやりすぎもよくありません。
陰っている日は葉が乾燥している状態にし、天気の良い日は午前中に1回だけ水やりをしましょう。
こうすることによって、病気対策になります。
大きく育てるポイント
ほうれん草を大きく育てる場合は、間引きが必要です。
通常は収穫までに1回、より大きく育てたい場合は2回間引きすると良いです。
1回目の間引きは本葉が3枚になったときです。
株間が3cm程度になるようにしましょう。
2回目の間引きは本葉が4~6枚出てきたときです。
株間を5~7cm程度確保しましょう。
また、追肥をすることも大きく育てるポイントです。
1回目の間引きの際に、液体や固形の化学肥料を10gほど周辺の土に混ぜましょう。
草丈が10cm以上に育ったら、10日に1度、液体肥料を与えると生育が良くなります。
収穫のタイミングと収穫の仕方
収穫の時期としては、春植えの場合は30~40日で収穫となり、秋冬植えの場合は30~50日ほどで収穫時期を迎えます。
収穫可能となった頃には草丈が20cmほどとなり、大きく育った株から収穫していきます。
ほうれん草の葉は折れやすいので、株全体を持って株ごと抜き取るように収穫することがポイントです。
病気対策
ほうれん草を育てる際に気をつけなければならない病気にべと病というものがあります。
べと病は葉が褐色になり、放置しておくと茶色になって枯れてしまう病気です。
上手に育てるコツとしては、病気になりにくい品種を選ぶことと、多湿にならないように気を付けることです。
畑で育てる場合は、畑の畝を高くすると排水が良くなります。
プランターで育てる場合は、排水がしにくいので、水やりのタイミングに気をつけましょう。
また、ほうれん草には、アブラムシや蛾などの害虫もつき易いです。
見つけたらすぐに取り除くなどして、害虫被害から守りましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ほうれん草は、寒冷な気候を好む野菜なので気温も気にせず育てられることから、初心者にも比較的育てやすい野菜です。
乾燥しすぎず多湿になりすぎないこと、暖かくなりすぎないように適温を守ることでほうれん草を上手に育てられます。
夏野菜の時期が終わったら、ほうれん草の栽培にチャレンジしてみるのも良いですね!